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風呂場のドアを開けておく?閉めておく?湿気対策の真実

梅雨の前に知っておきたい、お風呂のドアと家の空気の話

            

もうすぐ梅雨。
じめじめ、べたべた、不快指数MAXの季節が、またやってきます。
お気に入りのシャツにカビが…
気づけば食パンがふわっと青く…
毎年、湿気には泣かされっぱなしですよね。

そんな中で、ふと気になることありませんか?

「お風呂のドアって、開けておくのが正解? それとも閉めておいた方がいいの?」

…と、その前に。


そもそも「湿気」って何?

日常でよく耳にする“湿気”。
でもその正体、きちんと説明できますか?

湿気=空気中の水分

湿気とは簡単に言えば、空気中に含まれている水分(水蒸気)のこと。
私たちの目には見えないけれど、空気中には常に水が“気体”として存在しています。

そして、空気が含める水分の量には限界があり、これを飽和水蒸気量と呼びます。
気温が高いほどたくさんの水蒸気を含むことができ、逆に寒くなるとその量は減少。
結果、水蒸気は水滴として現れ、「結露」や「カビの原因」になるのです。


湿気はどこからやってくる?

湿気の主な発生源は次の通り:

  • お風呂やシャワー:大量の水蒸気が発生(100%近い湿度)

  • 料理中の湯気:鍋やケトルの蒸気も水分

  • 人の呼吸や汗:人間1人あたり、1日で1リットル以上の水分を放出

  • 洗濯物の部屋干し:水が空気中に移動

つまり、私たちが生活しているだけで、空気中にはどんどん水分が放出されているのです。


湿度が高いとなぜ困る?

湿度が高いと、空気はこれ以上水分を吸収できなくなり、壁や家具、衣類などに水分が付きやすくなります。
これが「カビ」「ダニ」「結露」「劣化」の原因に。

さらに、湿度が高いと体温調節がうまくいかず、疲れやすくなったり、食品も腐りやすくなったりと、健康面や生活全体に悪影響を及ぼすんですね。


では本題!お風呂のドア、開けるべき?閉めるべき?

湿気の発生源として最も強力なのが「お風呂」。
シャワーを使うと、数リットル分の水分が空気中に放出されるとも言われています。

では、お風呂を使ったあと──
ドアを開けておくのがいいのか?それとも閉めておくべきか?

これは、実は住環境の条件によって変わるんです。


■ 一戸建てや広めの住まい → ドアを「開けておく」が◎

  • 浴室にしっかりした換気扇がある

  • 家全体の気密性が低め

  • リビングやキッチンと浴室が遠い

こういった条件が揃っていれば、ドアを開けて換気扇を回すことで空気の流れが生まれ、湿気を効率よく外へ逃がすことができます。
風の通り道が確保されるため、浴室内が早く乾燥し、カビ防止にも効果的です。


■ 賃貸やワンルームマンション → ドアは「閉めておく」が◎

  • 部屋の気密性が高い

  • 風呂場とキッチンや寝室が近い

  • 換気扇のパワーが弱い

こういった環境では、ドアを開けると湿気が家全体に広がり、逆にカビの温床を増やす原因に。
この場合は、ドアを閉めて換気扇をしっかり回すのがベストです。


補足:換気扇は「2〜3時間」が目安

お風呂の使用後、2〜3時間は換気扇を回し続けると効果的。
可能であれば、タイマー機能や浴室乾燥機を活用すると、より効率的に乾燥できます。


湿気対策のコツ:今日からできるひと工夫

  • スクイージーで壁の水分を除去

  • 冷水シャワーで浴室内の温度を下げる(=水蒸気発生を抑える)

  • サーキュレーターで空気を動かす

  • 除湿器を脱衣所や洗面所に設置する


まとめ:湿気はコントロールできる!

住環境タイプ 浴室ドアの開け方 ポイント
戸建て・広め 開けて換気 空気の流れを作る
賃貸・狭小 閉めて換気 家中に湿気を広げない

梅雨は湿気との戦いの季節。
でも湿気の正体と対処法を知っていれば、暮らしはぐっと快適になります。

「お風呂のドア、今日はどうする?」
そうやって意識するだけでも、カビやベタつきのない生活へ一歩前進です!